茂林寺前駅

お寺と鉄道の関係は案外深い。
寺社参詣は古くからの娯楽であるわけで、
当然鉄道会社も、そこへ向けての路線を
作るのが当たり前であった。
成田山へ参拝客のために作られた京成、
川崎大師への参拝のためにつくられた京急
など、すぐに思いつく。
だから寺社の名前がついた駅というのは、
珍しいものではない。
今回紹介する駅は、群馬県館林にある茂林寺(もりんじ)
というお寺の近くにある駅である。

といっても、茂林寺?という方も多いかと。
しかし、「分福茶釜の昔話を知っている?」と
なると、「ああ、狸が芸をするアレね」と
幼少の記憶を手繰り寄せることに成功する方も
いるのではなかろうか。
この茂林寺は、その分福茶釜の昔話のもとにな
った舞台である。そのためこの昔話が茂林寺前
駅からお寺にかけて看板で読めるという趣向も
楽しむことが出来る。

ちなみに狸が芸(?)をするというので混同し
やすい狸囃子の方は木更津の証城寺である。
さて、観光の玄関となるはずの、この茂林寺前駅
だが、実に佇まいはそっけない。

確かに写真でお分かりと思うが駅前には狸の像がある
わけだが、それ以外にこれといって観光っぽいことは
ない。ホームもいかにも伊勢崎線のローカル駅にあり
がちな相対式二面二線で印象に残るものでもない。
私も含め茂林寺がなければ、地元民でもない限り
この駅に降り立つことはほぼないだろう。

しかし節電の影響もあるとはいえ、クーラーの効いた
車内から、夏の太陽と草の匂いをもろに受ける時に
感じる、旅のちょっとした苦難を含んだ心地よさ。
これは、こういう特別な何かがあるわけでない駅の
方が一層感じられる。だから旅はやめられない。

8111F引退

東武といえば8000系というぐらい8000系という車種は
東武にとってのいい意味でも悪い意味でも顔であった。
その顔は整形(?)しつつも今にその血脈を伝え、
かの野田線では未だに彼の独壇場となっているわけで
ある。
が、その、オリジナルフェイスに近い顔はドンドン
なくなっていき、唯一東上線に残っていた8111Fがついに
今日をもって終焉となるようである。
先月下板橋で、こいつをみかけてあわてて後追いでシャッター
を切ったのが、最後のお別れになってしまったのかな。

東武がいくら小田急っぽく白と青のラインを身にまとおう
とも、その出自が隠し切れない野暮ったさをもったこの
顔を可愛く…とまでは思ったことはないが、一つの時代が
また終わったと感じざるを得ない。お疲れ様。

江〜姫たちの戦国〜

第22回父母の肖像
男の子を産んだからこそ父母の法要をという茶々改め
淀殿の願いは何かアレだが、珍しく秀吉が心が広かっ
たので、良かったのかもなあ。
利休の茶室うんちくの後、「自分と秀吉の距離が近くて
遠い」というのは良かったが、それを家康に言ってよかっ
たのか?まあ、さすがに江に対してこのセリフを言わなかっ
たのはホッとしたが。

下ネタ系感想二編

「江の下ネタにうんざり」と今回も書いているわけだが、
別に下ネタが嫌いなわけじゃない。
たまたま*1今シーズン放映している
短編シモ系のアニメの原作二つを読む機会があったので、
感想など。
よんでますよ、アザゼルさん

よんでますよ、アザゼルさん。(1) (イブニングKC)

よんでますよ、アザゼルさん。(1) (イブニングKC)

これは基本はギャグ漫画である。人間の醜い、下世話な事件。
例えば夫の不倫であり、また、ホストクラブのトップにのし
り上がりたいたいとか、アイドルと結婚したいとか、そんな
ありがちなシチュエーションを解決するアクタベ探偵事務所。
その事務所は実は悪魔を使いその問題を当人に突きつけるこ
とで、「俺らを頼るヤツがアホなのだ」という、あの笑ゥせ
ぇるすまんをライトにコミカルにしアレンジしたと思わせる
作品。
悪魔というのは怖いイメージだが、ここに出てくるのはセク
ハラばかりするアザゼルとか、糞尿嗜好のベルゼブブとか、
女性を見るとツバを吐きかけるのサラマンダーとか、まあ
どうしようもないやつばかり。
なので依頼を受けての問題解決も結局失敗ばかり。
いや、実は成功しているんだけど、それはこいつらを扱うア
クタベという一体何者なのかという悪魔使いがクールだから
である。とここまで書いて、ふと思ったが、これって主人公
誰?
多分、アザゼルじゃなくて、佐隈さんという、この事務所で何
故か事務をやっている女子大生だと思うわけだが、彼女は
バイトでこの事務所に入り、いつの間にやら悪魔使いにされ
ヒト癖フタ癖もある悪魔と遊びながら、自分の青春をある意味
謳歌していて、楽しく見える。さくちゃん、かわいいよね。
おっと、話が外れたが、とにかく、結構シリアスなことでも笑え
るから軽く読めてよい。アニメの方は、あのセクハラ魔人(失礼)
小野坂氏がアザゼルということでぴったりだし、悪魔には神谷氏
中井氏そして、小林画伯までもというそのメンバーだけでもウキ
ウキするがゲストとかチョイ役もすごい豪華だぞ。
もちろん、さくちゃん@サトリナさんはええ声や。おすすめ。
変ゼミ
変ゼミ(1) (モーニング KC)

変ゼミ(1) (モーニング KC)

さて、もう一方のこちらは変ゼミ
変ゼミというのは通称で正式名は変態生理ゼミナール(笑)。
題名から変態が入っているわけだが中身も変態だ。変態生理ゼ
ミという己の変態行為を実践していくというみょうちくりんな
ゼミに一人の学生が。彼女の名は松隆奈々子。もうこの名前だ
けでクスりだが、この松隆さんは変態嗜好もないのに、ここの
ゼミの色男コムギが好きでこのゼミにうっかり入ってしまい泥
沼。具体的にどんなことをさせられるかは、コミックなり、ア
ニメなりの方が説得力があるので省くが、登場人物の内面の欠
落っぷりが非常に興味深い。
変な世界、とはいえ、それは他人から見てであり、本人は楽しい
ことなのかもしれない。彼らは各々の好きな性癖に燃え、それを
実践し、自分の美学、世間的にみてダメ人間であるというところ
微塵も譲らず誇りすら持っているように見える。これってスゴ
イことだと思うわけだ。自分の負の面を出すというのは覚悟がいる。
ここの登場人物はそれをものともせず、出している自由さはある
のだが、悲しいかな凡人はそこに葛藤が生じる。
その葛藤についても、サラっと流すことで*2逆に鋭い突き刺し
の視点を生み非常にひっかかりのある作品となっている。
アニメは表現がマイルドにはなっているが、この作品の根本でもある
性表現はなるべく削らず逆に、その絵がないだけ、想像力が試される
ことになり視聴者にも変ゼミへの参加の条件が課せられているようで
これまた面白い。主役の松隆さんの声は、今、乗りにのってる花澤香菜
さんを使っていますが「もしドラ」の夕紀と同じ声があんなことやこ
んなことを言っていいのだろうか。いや、いいのだけど(笑)。
題名や内容のエロスに反して決して楽しいだけの話ではないのだが、
それだけに読みがいもある。

*1:これは下ネタじゃないぞ

*2:深く入る人物も何人かいてそれも面白いが

江〜姫たちの戦国〜

第19回初の縁談
「政略結婚につかいたいだろうに」
「妹のためならなんでもしますから」
「何か見返りはないのか」
何というか、身もふたもない毒々しいセリフ
のオンパレードだね。
そりゃあ、全くの見返りなしというものは
人間間にはないのかもしれないけど、
そんなことばかりが露骨に、しかもそこに
対しての嫌悪感や疑問を都合のいいときに
だけ持ち出す登場人物というのはどうにも
おかしい。
側室にはならないけど、私のカラダを自由に
していいっていう茶々もよくわからん。
てか、それなら見るのをやめればいいのにな、俺。
第20回茶々の恋
「なんでもかんでも男と女の話にしないでください」
「(さんざん断って、振り回した挙句)追いかけないの
はそれだけの思いじゃない」
はあ、こんな発想ばかりの恋愛など絶対したくないわ。
第21回豊臣の妻
茶々が子どもを宿したというところ、あの北政所
さすがに、女を見せて戦いがはじまるかと思ったら
拍子抜け。「どの側室にも子どもがいないから側室
も気にならなかった」というのは、説得力がそれな
りにあったと思うし、あそこから膨らませれば面白
かったと思うのだが。
それ以外のところは本当にどうでもいい話だった。
特に最後の初のセリフ、子作り云々ってのはいらんだろ。
無理に寒い下ネタを入れるのは本当に良くない。

ソフトバンクの連勝ストップ

タイガースがようやく勝ったわけだが、今日も
手放しというわけにはいかない。ここぞという
ところで点を取れないのは相変わらずだし、
榎田投手も何とか抑えてはいるが、さすがに
疲れが見える感じ。去年の西村投手のようになら
無ければよいのだが。
ただ、最後の球児投手は良かったね。
まだまだ辛抱の時は続きそうだ。

内閣不信任もろもろ

菅首相はどうせもともと辞める気はなかったん
だろうし、辞めるとして、一体誰がどのように
政治を運営していくのかというのも全く見えない
この混沌。
変なリーダーシップの使われ方が望まれるとす
ごくイヤだが、こう何もやらず、いろいろ邪魔ばか
りしている、多頭政治にも困ったものだ。
とはいえ、だからこそ、政治をあきらめたらいけない
のと思う。