下ネタ系感想二編
「江の下ネタにうんざり」と今回も書いているわけだが、
別に下ネタが嫌いなわけじゃない。
たまたま*1今シーズン放映している
短編シモ系のアニメの原作二つを読む機会があったので、
感想など。
よんでますよ、アザゼルさん。
- 作者: 久保保久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/04/23
- メディア: コミック
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例えば夫の不倫であり、また、ホストクラブのトップにのし
り上がりたいたいとか、アイドルと結婚したいとか、そんな
ありがちなシチュエーションを解決するアクタベ探偵事務所。
その事務所は実は悪魔を使いその問題を当人に突きつけるこ
とで、「俺らを頼るヤツがアホなのだ」という、あの笑ゥせ
ぇるすまんをライトにコミカルにしアレンジしたと思わせる
作品。
悪魔というのは怖いイメージだが、ここに出てくるのはセク
ハラばかりするアザゼルとか、糞尿嗜好のベルゼブブとか、
女性を見るとツバを吐きかけるのサラマンダーとか、まあ
どうしようもないやつばかり。
なので依頼を受けての問題解決も結局失敗ばかり。
いや、実は成功しているんだけど、それはこいつらを扱うア
クタベという一体何者なのかという悪魔使いがクールだから
である。とここまで書いて、ふと思ったが、これって主人公
誰?
多分、アザゼルじゃなくて、佐隈さんという、この事務所で何
故か事務をやっている女子大生だと思うわけだが、彼女は
バイトでこの事務所に入り、いつの間にやら悪魔使いにされ
ヒト癖フタ癖もある悪魔と遊びながら、自分の青春をある意味
謳歌していて、楽しく見える。さくちゃん、かわいいよね。
おっと、話が外れたが、とにかく、結構シリアスなことでも笑え
るから軽く読めてよい。アニメの方は、あのセクハラ魔人(失礼)
小野坂氏がアザゼルということでぴったりだし、悪魔には神谷氏
中井氏そして、小林画伯までもというそのメンバーだけでもウキ
ウキするがゲストとかチョイ役もすごい豪華だぞ。
もちろん、さくちゃん@サトリナさんはええ声や。おすすめ。
変ゼミ
- 作者: TAGRO
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: コミック
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変ゼミというのは通称で正式名は変態生理ゼミナール(笑)。
題名から変態が入っているわけだが中身も変態だ。変態生理ゼ
ミという己の変態行為を実践していくというみょうちくりんな
ゼミに一人の学生が。彼女の名は松隆奈々子。もうこの名前だ
けでクスりだが、この松隆さんは変態嗜好もないのに、ここの
ゼミの色男コムギが好きでこのゼミにうっかり入ってしまい泥
沼。具体的にどんなことをさせられるかは、コミックなり、ア
ニメなりの方が説得力があるので省くが、登場人物の内面の欠
落っぷりが非常に興味深い。
変な世界、とはいえ、それは他人から見てであり、本人は楽しい
ことなのかもしれない。彼らは各々の好きな性癖に燃え、それを
実践し、自分の美学、世間的にみてダメ人間であるというところ
を微塵も譲らず誇りすら持っているように見える。これってスゴ
イことだと思うわけだ。自分の負の面を出すというのは覚悟がいる。
ここの登場人物はそれをものともせず、出している自由さはある
のだが、悲しいかな凡人はそこに葛藤が生じる。
その葛藤についても、サラっと流すことで*2逆に鋭い突き刺し
の視点を生み非常にひっかかりのある作品となっている。
アニメは表現がマイルドにはなっているが、この作品の根本でもある
性表現はなるべく削らず逆に、その絵がないだけ、想像力が試される
ことになり視聴者にも変ゼミへの参加の条件が課せられているようで
これまた面白い。主役の松隆さんの声は、今、乗りにのってる花澤香菜
さんを使っていますが「もしドラ」の夕紀と同じ声があんなことやこ
んなことを言っていいのだろうか。いや、いいのだけど(笑)。
題名や内容のエロスに反して決して楽しいだけの話ではないのだが、
それだけに読みがいもある。