龍馬伝

2話分です。
第14話お尋ね者龍馬
龍馬脱藩、東洋暗殺後の土佐は転換期となり、武市一派が
権力を掌握する。そこでその力を見せるぞと京に殿様を連れ
て上京するも、このお殿様が病気になったりして、大坂に足止
め。どうにもこれからのちの暗雲も予見させるような雰囲気。
一方主東洋を失った後藤は、その下手人をあげよと弥太郎に
命令。家族に反対されるも、弥太郎は龍馬を探しに大坂に行く。
それにしたってオヤジ、「(龍馬は)脱藩するような腹黒い男だった
んだから(東洋を)殺したかもしれん」って(笑)。
しかし、大坂に龍馬はおらず「薩摩に行った」という知らせを聞く。
途方にくれる弥太郎だが、しばらくして龍馬が汚い姿で現れる。
弥太郎は龍馬に何故脱藩したかなどを問い詰めるが相変わらず
具体的な物言いをしない龍馬。しかし「わしは東洋様を殺してい
ない」という辺りから野生的になった彼の変貌っぷりが発揮され、
大坂に東洋殺害犯を探しにきた同僚が龍馬をみつけたが、あっさ
りとそれらを退け弥太郎にも土佐に帰れという。この辺は明ら
かに龍馬のキャラクターが動き始めた感じが出ていて良かった。
その龍馬、今度出没したのは武市の前。またもこの二人は話を
するが案の定どんどんとその距離は離れていく。というか、ここま
でなっても武市さんに会いたい龍馬ってのがわからない。武市は
武市で坂本家のその後にも尽力しているみたいだし、この絆っ
て強いんだなと改めて。
そう、絆といえば、その後。今回のハイライトとなる人斬り以蔵の
デビュー。以蔵のあまりにあわれな武市への盲信ぶりとそれをう
まく利用する武市。よくある話だが、人が弱っているときにつけこ
んでくる一言というほど効くものはない。友だちって。この言葉は
以蔵のさびしさでもあるが、武市のさびしさでもあろう。そして以蔵
の初めての殺しへの苦悩と簡単に一撃でしとめられずもがく様。
それでもなりふりかまわずやりとげてしまった後の色々と、これは
幕末の志士一人ひとりのどうしようもない閉塞感に対する打破の
実行とその後の止められない凶暴化やらなにやらにつながってお
り、時代をうまく映しているようなそんなシーンだった。それにした
って、いつまでも人は昔のままでいられない。というのはどうにも
切ない。いつでも発展思考は疲れるよな。
第15話ふたりの京
京都に上った勤王党。ついにその念願かない日本国をも動かす
こととなるが、その影には黒いものが。以蔵は武市にまんまと乗せ
られて、武市の都合の悪いものを片っ端から殺しにかかる。
一方龍馬はこれまた京に登る。勤王党の京の情報役となっていた
加尾に会いに。この二人は出会い抱き合い、つかのまの夫婦生活
のまねごとをやっている。ひょんなことで龍馬、そして以蔵が再開し
加尾も交えて三人で話をすると、どうも近頃京を騒がす攘夷派の
コロシは以蔵がやっているらしいことがわかる。以蔵の告白の前に
龍馬が止め、龍馬は以蔵をそれとなく諭すが、学のない以蔵には
結局通じない。その龍馬を見て、武市との考え方の違いを察した
加尾は自分のつかのまの幸せを捨て龍馬にある人物を紹介する。
ってのが今回のあらすじ。まあ最後の*1加尾と龍馬のラブストーリーとか龍馬がみんな喧嘩せず
みたいなところはあまり納得いかないが、人の世の悲しさを感じる。
龍馬はもっと希望に満ちているイメージが大きいのになあ。それが
このドラマの良さの部分でもあるのだけども。

*1:最初の思わず抱き合うところは よいとして