今日の一枚「シフォン主義/相対性理論」

シフォン主義

シフォン主義

新しい音楽と言えば、めっきりアニソンしか聴かなくなって
いる今日この頃。
アニメを見まくっている訳ではないのだが、そんな中で知った
のが、やくしまるえつこさん。
去年の「ヴィーナスとジーザス」やら、「COSMOS vs ALIEN」で
彼女の歌を聞いた時「すごくいい、俺好みの声と楽曲だ」と
思いつつ、よくは調べなかった。
今年もアニメの主題曲「ルル」を聴いて、再び興味の対象と
して、その強い浮力が働いたため、いろいろ調べると、
彼女は相対性理論というバンドに属していて*1
その1stが2008年に出たコレらしい。
「ヴィーナスとジーザス」とは全く違うベクトルのボーカルで
あるが、無茶苦茶ストライク!!
まず、何と言っても音程の不安定さ。
かのセルジュ・ゲンズブールが開発したとされる*2
へたうまロリータウィスパー和え路線が大好物の私としては
ポイントがかなり高い。
つぎにこの歌詞
「太平洋・大西洋、CIA・KGB」「Love,Love,Loveずっきゅん」
コントレックス箱買い」「OPQRSTUVカット」「酸素水素二酸化炭素
どれもがインパクトが強い。
コントレックスが何者だかわからなかったけど*3
さらにこの音使い。
80年代後半から90年代にかけてのギターポップの数々、
例えばヴァセリンズだったり、ゼイマイトビージャイアンツだったり
スミスだったり、マリン・ガールズだったり、これらの始祖に当たる
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドだったり。
そこにジッタリンジン辺りが絡んでくるような、実に懐かしい
ポップでちょっとひねくれた味付けがたまらない。
ヴォーカルはうまくなってしまうと、新鮮さとプリミティブ感が失われ
てしまうので、本当に鮮度を保つのは難しく、その時しかその奇跡
は生まれない。それがここで体験できるのだ。

*1:現在も属している

*2:おいおい

*3:水なのね