第四回ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ

天の声(以下T):アンディ・ウォーホルのこのジャケがまず印象的だよな、これ。
私(以下I):このバナナ剥ける仕様になってたみたいですしね、CDでも剥けるやつが
ありますね。もったいなくて剥けませんが
T:まあしかし、ジャケ以上にこの中身はロック史にかかせないものだよな
I:お、今回はまじめですね。
T:いつもまじめじゃぞわしは。
I:(そうだったかな?)これは66年のヴェルヴェット・アンダーグラウンド
アルバムで、当時は全く売れなかったそうです。
いまやロックきってのマストアイテムと化してますが。
たいていのロックの名盤的なアプローチにはでてくるアルバムです。
アバンギャルド、退廃、ドラッグ、サイケデリック
多分このアルバムを紹介する文をみるにオドロオドロシイものを感じる方
もいらっしゃるでしょうけど、一曲目を聞くと
T:なにこのソフトロック?になるんだよな。
I:Sunday Morning Femme FataleそしてI’ll Be Your Mirrorと美しい曲が
ありますよね。そしてパンクの原型ともいえる、ぐいぐいと押してくる曲で
ある、I’m Waiting For The ManとかRun Run Run、そしてAll Tomorrow
Partiesとこの辺りのオドロオドロしさ中クラスも注目です。
T:Black Angel’s Death SongとEuoropean Sonは言葉で言い表せない
不安と高揚がすごいよなさらにはポップソングとしても優秀なThere She
Goesもある。すごいよな。
I:そしてHeroinいけない世界をのぞいてしまったという感じですね。
うーん、すごすぎるな。
T:なにか一曲忘れてないか?
I:気のせいですよ。
T:いや、お前の一番好きな曲がでて
ないだろ?

I:気のせいですよ。
T:じゃあ終わりにしようか、名盤だなってことで。
I:ちょ、わかりました。そう、私が一番好きなのはというか気になって
気になってしょうがないのがVenus in Fursですよ。
T:ほーら、やっぱりお前使い魔なんだよ、ご奉仕しな
さい!!

I:いや、別にそういうのはいらないから。だから嫌だったんだよな。
でもまあ、そのSM趣味という詩の内容はともかく、このヴィオラ
奏でる不協和音とルー・リードの声、これには本当に魅せられる。
見ちゃいけない、知ってはいけないのにそこから逃れられない。
なにか人間の業というか、そういうものが音の塊でやってくるんです
ね。
T:お前はやっぱりエ
I:マゾじゃないから。
T:お前はやっぱりエラいな、よく聞いてるといおうと思ったのにな
あれ、なにか勘違いしたの?
I:く、計ったなー