風林火山

またもいっきにまとめて見た。
第37回母の遺言
武田家が、今川そして北条とのどちらにも同盟を結ぼうと
策略を練っている時、北条家は関東管領上杉家を攻めていた。
防戦どころか敗戦濃厚の上杉憲政は己のそれまでの行動を
恥じい、長野業政の言に従い越後落ちを決意するが、このとき
嫡子竜若丸を上州に置いていったのが裏目にでる。
家来のうらぎりにあった、竜若丸は囚われ北条の元に送られる。
氏康は竜若丸に対して縄を切り、なんと刀をわたして勝負させる。
「ああ、これで己の未熟さをわからせ屈服させるのだな」と思ったら
さにあらず。きっちりと竜若丸を討ち、「義を守りての滅亡」を果たさ
せる。
まあこの考え方はねえ、個人的には好きじゃないですが。家とか
武士のために死ぬというのはなあ。といっても「義を捨てての栄華」
というのも嫌いだが。
越後でその報を聞いた憲政だが、「すぐに戦を」というも保護した
景虎にあっさりと断られる、それどころか「御自ら(上州に)とどまり
ご嫡子をお逃がしにならなかったのか」と言われる始末。
正論派らしい景虎らしいもの言いだが。
これらの話題が面白く、肝心の題の母の方が…大井の方が亡くなりました。
こちらはふーむという感じぐらいだな。
第38話村上討伐
信濃統一のライバル、そして何度も武田方に苦渋を舐めさせた村上勢だが
遂に越後へと逃れるしかなくなる。こちらは前回の上杉とは違い、息子や
妻を逃がそうとするが、結局これが裏目に出て妻は自害することになる。
そう、前例があったからといって*1いつもそうなるとは限らない。
村上は、越後に逃れ一度は盛り返すものの、結局は武田に破れふたたび
越後へ。ついに越後と甲斐の対決になるようである。
そんななか武田軍内部の考え方の違いが面白かった。飯富対勘助という
跡継ぎに対して*2の思い、そして馬場対諸角という
意外な対立というか意見の相違も見られた。
馬場はどちらかといえば勘助と一緒に色々やっていたので調略派な気がしたが、
意外にも諸角の方が調略派で今回は描かれていた。どっちにせよ、戦わなければ
いけないという業は切ないものである。
第39話川中島!龍虎激突
ついに越後と武田軍の激突。
軍師の知恵比べは最初は圧倒的に宇佐美が優位を続ける。勘助の策は読まれ
勝ち逃げをされそうになるが、それを救ったのは諸角。
前回の馬場との「調略ばかりで、生きながらえようとする筆頭。死んだ
板垣、甘利がどう思うか」などというような話が結局響いていたようだ。
「死ぬ気」で篭城をはじめるが、彼の周りの諸将はなんだかあっけにとられた
感じで不服そう。しかし、これすなわち諸角の死につながるため、信繁始め
武田軍の主将達が助けようと立ち上がると、勘助もそれを利用して、越後勢を
撤退させるための夜討ちをかけることを決意。それが成功する。
にしても、馬場さんも、「あのようなことを間に受けて…」とは。そりゃ真に
受けますよ、諸角さんだもの。
で、その命令違反を犯した諸角に対しての晴信がかっこよかった。「役にたって
いない、生き恥をさらしているようなものだ」と言ったことに対し、「役に立つか
どうかはワシが決めること、(今の自分が)生き恥をさらすというなら、生き恥を
さらすがよい、これがワシの成敗じゃ」すげー。
で、引き上げたはずの景虎でしたが、また戻って川中島にてにらみ合いだけをして
帰る。いやーこれからの長い戦いが楽しみだ。
第40話三国同盟
一応表向きのストーリーは三国同盟について。越後の脅威に対して三国を結ばせたい
武田というか勘助は北条に今川を攻めさせる策にでて、景虎が上洛していない間に
三国を結ばせるという荒業によって成るとしていた。三人ともタヌキだが、義元の
嫌味ぶりは健在。その今川家では、三悪人(?)が策を練っている中、ノホホンと
していた氏真が非常に良かったです。
で今回の本当のテーマは愛。な気がする。今川軍師雪斎が「己が心を控えるのも慈愛
なら己が心をさらけ出すのも慈愛」と言ったように、愛の形というのは様々だ。
勘助は原殿の娘を娶ることをせず、一人で晴信、そして諏訪の姫様と四郎のためのみ
戦うことを宣言するが、これとて、由布姫への愛だろうし…。しかしミツへの愛はどこへ?
原殿もしかし、本当は老いぼれに娘はやりたくなかったというのにはちょっと笑ってしまった。
また、三条が娘に見せた愛というのも恐ろしいものがある。「どうしても耐えられぬ時はいさぎ
よく死になされ。この母も死にまする」家ってそこまで大事なのか?という所、運命といえ
ばしょうがないのだろうが…。とはいえ、三条の本音は「ウツケ*3でも
可愛がってくれればいい」というところなんだろうけどな。
第41回姫の死
勘助の謀略も常に通じなかった、そしてその勘助に一番無理難題を押し付け
そして勘助がその難題を解くために走り回った由布姫が亡くなった回。
その上「嫁を取りなさい」と命令とは、最後まで勘助は振り回される。
しかし、そんな「姫様」が好きだったんだね、その最期を聞いた時狂いながら
戦ってました。
そして、死といえば今川の重臣雪斎も亡くなりました。今回も雪斎の一言で川中島
停戦するぐらいの大物感と不気味さをみせていたんですが…。
最期の北条評、武田評も辛らつでしたが、それを聞かせたのが若き日の家康という
のがドラマならではですな。

*1:まあそれを知っているかは別だが

*2:一応勘助はまだ対立を表面には出していない

*3:今川氏真が相手でなくて良かったという飯富の言葉に対して