風林火山

第36回宿命の女
宿命。悲しい響きである。これを受け入れるもの、これにもがくもの、
これを超えるもの…。
これに対しての女三人。
まずは、油川の於琴姫。この人は宿命とかをそこまで意識せずに
まあ天真爛漫に生きていらっしゃる。このいい意味での軽さは
勘助をも軽くいなせるといえる武器。その上で勘助の意地悪な
身をわきまえよ論にも従っている。。
諏訪の由布姫は今回は出番が少ないが、まあこちらの考えることは
前回もやりつくしていたからなあ。お北様に「諏訪の民のことを考えよ」
と言われていましたが、この人わかっているようで、気持ちがブレるからなあ。
で、今回のハイライトは美瑠姫。武田に滅ぼされた敵将の娘。その家臣
小山田に近付き子を為すが、これが前の夫の子。しかしそれをわかっていながら
も愛することをやめない小山田殿。あれ?女の運命というよりも小山田殿の運命じゃん。
しかし、美瑠姫は結局小山田を愛してしまい、このまま行けば徐々に運命も変わった
かもしれないが、その前夫との子が亡くなってしまった時に、その愛は悲しい方向に
向かう、すなわち小山田暗殺。
小山田は愚かだとわかっていながら、つまりは、こうなるかもしれないことを予期しながら
も、美瑠姫を愛した。それが幸せなのか、それは私には分からない。ただ悲しい。