義経

義経への攻撃を強める鎌倉方。
伊予に地頭を置き、義経の食い扶持を奪い
刺客、土佐坊を送り込む。
土佐坊の動きに不審の弁慶は、直に会って
話をし、疑惑を強めるが、そこは弁慶、まさか
殿の暗殺を企てているとまで頭が回らない。
このあたり、毎度書くが、義経にまともな参謀が
いないのは致命傷だなぁ…と。
堀川屋敷を囲まれる、義経主従だが、相変わらず
強い彼らは、一味に勝つ。土佐坊はあえて首謀者の
名はあげなかったが、言ったも同然のことをいい、
さらに、「武士で九郎殿に刃向かうものは誰一人
いなかった」という置き土産を受け、つい調子を
こいた九郎*1
土佐坊をあっさり殺した後、法皇様に「頼朝をこらし
めちゃおうよ」と珍しく強気にでたので、今はお味方
の法王様は「いいよ、いいよ、邪魔な頼朝は殺しちゃえ(九郎は
お馬鹿だから御の思う通りだしぐへへ)」という感じで
追討の院宣を出しちゃった。この人もまたお調子者。
で、頼朝はややあわてるものの、ようやく九郎を討つこと
を決意。「センスで負けるなら量でせめろ」という真っ当な
考えで大群で都すなわち義経をせめる。10万対300
蒼白の義経勢。都の人を殺すのも「鎌倉殿と私との新しい
国への思いの抜き差しならぬ戦なのだ」と平気だったが、
ここまで不利だとさすがにやばい
「都を焼くわけにはいかぬ」と方便を使います。
都に引き込んだ方が優位だとか言ってたくせに…、
世の毒がようやく義経にもわかりはじめてきたのか。
ついに逃避行が始まります。

*1:というしかあるまい、この人ホント軽率なところが多い