風林火山

第32回越後潜入
偽名を使って越後潜入を果たした勘助。怪しい振る舞いを見破られそうに
なりつつも、越後の情勢をさぐる。
景虎に気に入られたのか、それとも余興なのか、宇佐美を見方につけようと
するときにも連れて行かれる。ここでは夜の酒盛りのシーンが印象深い。
欲について、「欲を持つのは悪である」とは景虎。一方勘助はそれに
対して「人を慈しめぬものがどうして国を治められようか」と返す。
これは欲深き(笑)私には勘助が方に傾くはなあ。女人への欲も取れんし(笑)。
でも、そのストイックな景虎もまたステキではある。でもねえ、抑えるのは
自分だけでいいじゃない。ただ、「人には人の欲は抑えられぬ」というのは
そんな気がするし、そのための神というような存在というのも確かに知恵と
して必要な時もあるような気はする。ただ景虎が神とは思えんけどね。
その夜会の後、勘助は宇佐美に預けられる。
そして、その宇佐美は最後に「山本勘助」と見破る?ってことで続く。
一方で、武田軍は、村上軍と対峙。村上軍は今までさんざん策略に負け続けたの
だが、なんと勘助の弟子が(笑)。平蔵が勘助の気持ちになり策を思いつきそれを
村上軍が実行。武田軍はその策に破れ大敗ってこれでいいのか武田軍。
ただ、晴信が真田を殺さなかったのはかっこよかったね。
第33回勘助捕らわる
で、前回の最後とつながり、隻眼の武将ということで勘助と見破る宇佐美。
あくまでも惚けていたが、もうバレバレ。その宇佐美はようやく「三顧の礼*1景虎に懐柔され、
勘助の方は景虎VS長尾正景との戦までに鉄砲を用意しなければならなくなり
大ピンチに。
一方の武田家は意外にも御館以外が勘助の心配をしている。
しかもメンバーが、お北、飯富、信繁、諸角というなんとも不思議な面々。
しかし、御館はまだ動かず。そして運命の景虎V正景戦は、宇佐美が早速献策を
して人を殺さず倒す。鉄砲はいらなかったが、当然勘助は打ち首にされそうに。
ここでの景虎VS勘助の会話が秀逸でした。「この世の全ての酒を欲しがるか?」の
話から始まり、神の元に、欲張らず己を律して生きるという生き方を説く景虎
これとて魅力ある話ではある、流石にただの神仏に固まった人物ではない。
しかし、理想を掲げた論よりも「神仏に救われたことなどない」という勘助の叫びは、
幼少のころや不遇の時代を考えると非常に重い。そして「人を好む」という選択、
これまたある種己を捨てた宗教的な考え方であり、この辺りは決して景虎と対立する
ものではない。ただ方法論が違うのだ。
どちらも実に窮屈な生き方ではあるが、しかし、だからこそ、付き従うものもいるの
だろう。
私?うーんどちらもしんどいな(笑)。
まあしかし、人を、御館を信じたおかげで救われましたね、勘助は。
鉄砲がきちんと届くのだから。そこで許した景虎も剛のものだな、ええ。
孫子にか?」「毘沙門天に!」うーん、再会が楽しみだ。

*1:自分で言うか!景虎