今日の一枚「アイアンバタフライ/In- A- Gadda-Da-Vida」

ガダ・ダ・ヴィダ(紙ジャケット仕様)

ガダ・ダ・ヴィダ(紙ジャケット仕様)

私は60’sが好きで、サイケも好きなわけだが、サイケを代表する
このアルバムを実はようやく初めて聴いたのが今年である。
このところの紙ジャケラッシュの商戦にものの見事にひかかっている
のだが、このアルバムも去年紙ジャケ化しまして、それに伴い
ようやく手にいれた。
とにかく、重いとか長いとかそういう情報による先行イメージ*1があって
聴いたのだが、思ったより聴きやすいしポップだ。
ベースはよく動いているんだけれども重さという点では、明らかに
ヴァニラ・ファッジ*2の方がインパクトはあるし、
ボーカルが低音であまりシャウトしないというのも特徴なのだろうけど、
派手さがやや欠ける。2曲目のFlowers And Beeds*3なんか、ヘロヘロな
演奏をすればソフトロックになるほどの佳曲だし*4
でも、ポップ加減だとキース・エマーソンのナイスの方がいいんだよな。
ドアーズをちょっと薄めた感じかな*5
で、このアルバムは6曲目のタイトル曲「In-A-Gadda-Da-Vida」がやはり
注目されるのだろう。当時のレコードのB面全部、17分あまり。
クリームのSunshine of Your Loveとチェイス*6の「Get It On」のような
感じのリフが印象的なAメロとBメロへ行く前のインド調の音階が中々にクル。
間奏は確かに色々やっているのだが、そんなにスゲェーって感じでもない、
淡々とこなしている感じがする。ドアーズなどに感じる高揚感はあまり
ないのだ、ここが逆に面白いっちゃあ面白いが。*7
うーん色んな意味で微妙なアルバム。だからこそ中々日本盤のCDもなかった
んだろうな、とも思わざるを得ない。これがものすごく売れたというのは不思議
だけど…時代なんだろう。
でもこういうちょっとB級な味が私は好きですが。

*1:タイトル曲をほんの少しだけは聴いたことがあったが

*2:ほぼ同時期のサイケバンド

*3:題名からして甘ったるいが

*4:ボーカルとリズム隊がクドイのだが

*5:失礼な言い方だが

*6:この作品よりも後なので影響を受けたのだろうか

*7:ライヴは多分違うのだろうけど