久留里線

早いもので今年も9月。ってことは、そう、今夏の18きっぷの期限も近付く。
もっと色んなところに行こうと思ってたのだが…。
ってわけで、急遽時間が出来たということもあって、久留里線へ。
久留里線は房総半島の真ん中を走るローカル線。鉄子でも紹介されて
ましたね、私は初乗り。
木更津には昼過ぎにつく。街は思ったほど規模が大きくない。その木更津駅
一番端のホームに鎮座するのがこれから乗る久留里線

ディーゼルです、車内は学生が多い。部活の帰り?なのか賑やか。
2両編成で、お客はそこそこ。扇風機は半分が稼動するだけというのは、やはり
秋の気配か。
證誠寺の狸囃子の駅メロに送られて、木更津駅を出発、列車は郊外的な車窓を
展開、ディーゼル音は思ったほどうならないし、ロングシートも相まってどうも旅情には
乏しい。木更津近辺の駅はホーム一本の無人駅が多いが駅名板やイスにも落書き等も
目立ちあまりよろしい感じはしない。
まず注目はタブレット交換のある横田駅。ここは向こうが待っていたためすぐに発車。
ただ交換する駅員さんをみて、なんとも感動。タブレットというのはまあ信号みたいなもの
で、正面衝突をなくすために、単線区間で使われている通行票。つまり一つの車両しか
その区間に突入できない仕組みになっているので、上りと下りが交換するところでこれも
手渡すわけだ。
さいころは、特急などで、タブレットを走行中に投げたり取ったりを見て驚いたものだが、
それも今は昔となってしまった。タブレット閉塞自体も少ないよなあ。
この駅を過ぎたあたりから車窓の田んぼも目立ってくる。季節は秋、稲刈りのシーズン。
田んぼは稲が倒されたり干されたりしている。

また、土曜日というせいなのか?結構家族で農作業*1しているのには
ホノボノ感を得る。
馬来田駅では、駅名板の横のコスモスが印象的。こちらも秋を運んできている。

ああ、この大きさでは見えないな(笑)
この駅あたりまでが通学区域なのか、学生はほとんどがここまでで降りる。
そして低い山や森も増え、田んぼもさらにここから増え、ローカル感が深まる。
いいねえ。農村をゆったり満喫していたら、途端に団地が現れる、線名にも
なっている久留里は他地域よりは街。とはいえ山も近く雰囲気はザ・ローカル。
変則的なホームで上りと下りのホームの位置が互い違いになっている。
そこを渡す構内踏切を駅員さんが頑張り走る。
途中下車したいが、うーん時間が足りない。残念、また来よう。
対向列車を見送りさらに奥へ。
ここからが久留里線の真骨頂。トンネルありの森、山など自然がふんだんに
車窓を彩る。スピードは元々ゆっくりだが、さらにゆっくりな感じで終点を目指す。
終着駅は上総亀山。

乗客はほとんど同好の士と思われるし、しかも五人程。
鴨川方面に抜けるにもバスの本数が少ないのでムリだし、折り返しまでに少々時間が
あるので、街を散策。駅前に大きな観光図があっただが、それをあまり見ずに*2適当に歩く。
トンネルを抜けると、小学校のあるちょっとした集落へ。太鼓の音が結構響く。
いかにも地方らしい雑貨やさんとかを見られて楽しかったのだが、案内図もなく、近いはずの
亀山湖が見える気配がない。しばらく歩くと坂畑橋という橋があり、亀山湖と書いてあるが、
どうみても湖には見えない。しかも道はさらにどんどん山奥に入っていくみたいで、危険な
気がしたので戻る。駅前でもう一度地図を確認するとあのまま進めばどうやら亀山湖
着いたようなのだが*3結局別ルートをとり、こんどこそ亀山湖へ。

湖といってもいわゆるダム湖であり、ちょっと川幅の広い川という感じは否めないが、なかなか
美しいところで、温泉もあるようだ。水面に浮かぶボートが中々いい。
もう一本遅らすことも考えたが結局は、一時間の滞在で帰ることにする。
帰りに何故か地元の小学生に「こんにちは」と声を掛けられビビル(笑)。よくはわからないが、
旅人にはあいさつをしようみたいなことが教えられているのだろうか?それとも不審者(笑)
対策なのか?連続で挨拶されたので、「こんにちは」と照れつつも返す。
こういうのも地方ならではなのかなあ、色々感じることのある、いい秋見つけた小旅行でした。

*1:若い人の姿が意外と見られた

*2:きっと道すがらあるだろうと思ったのが甘かった

*3:初めての地は確認作業が必要だ