信州旅行記③

さて小布施を泣く泣く引き上げて行きたかった場所。それが最終的には
湯田中というか長野電鉄を選んだ理由なのだ。旅にでようかと思った時に
伊香保草津辺りにしようと思っていたのだから。
電車はその思いをのせて走る。ジャンクション須坂から長野線方面へ
二駅、村山というこれまたナガデンらしい渋い駅で降りてその場所へと
向かう。駅を降りて線路沿いにしばらく国道を行くと目の前に巨大な橋が。

千曲川である。
この新しい橋の歩道をトラックが走る揺れにビビリながら渡る。
冬なのに太陽があたたかい、ゆったりと流れる千曲川。この長い橋を渡り
きって、線路がある方に近づくと目標物があった。
行きたかったのはこの村山橋。ここは全国でも珍しい道路併用橋。

つまり、道路と鉄道が一緒に走っているのだ。無くなった名鉄犬山橋とは
違い真ん中を走るわけではないが、完全に併走している。ただ、この道路
歩道がないため、歩行者は危険。しかも電車の本数はさほどでもないが
車は多く通る。道路は新しい橋の二車線が長野方面の道になっており
こちらの併用橋は二車線とも須坂方面への車だけとなっている。
まずは土手の方から電車を待つが、中々電車が見にくく撮影にも納得が
行かない。

だが、よく見ると踏み切り渡って向こうの道路の方には路肩というか人が
留まれるスペースがある。で、もう一度ここで撮影。
来た、新車特急ゆけむり号!これはいい!!まあ満足。

鉄橋を後にし、隣の柳原まで歩き、今度は電車でこの鉄橋を渡る。うんうん。
で須坂に舞い戻る。ここで、B特を待つかとも思ったがそうすると時間が
遅くなってしまうので、却下。A特ゆけむり号を待つことにする。
時間がちょっとあったので、須坂の町もちょこっと見学。ここは蔵の街らしい
が昭和レトロな雰囲気も残っている。しまった、ここもじっくりみたい。
もうまたナガデン沿線に来るしかないな、と心に思い30分程街を散策。
駅前の書店でガイドブックでも買って次に備えるかと思っていたら、
写真と地図でながのを歩く、「街並み」という地元の月刊誌を見つける。
レトロな面白い視点のフィルムと手書きの地図が味があり、こんな
ところが見てみたいという気になり、ここにあった須坂編と長野電鉄*1
があり、購入。帰りの電車でこれに見ふけた。
さて、須坂から最後のナガデンは去年の12月に投入された小田急
お古、ゆけむり号こと1000系。さきほどの鉄橋での写真にも出てきたが
長野電鉄の顔となっているようだ。これが、特急料金100円で乗れてしまう
のだからなんというラッキー。
当然お目当ては展望席。一番前は、ああ残念。先客がいるが、2列目が確保。
長野までのショートトリップを先頭車で楽しむ。で先ほどの村山橋にさしかかり
シャッターを切る。

車内放送でもこの鉄橋の説明をしていた。ここも架け替えになるので、併用橋は
あとわずかなのか。電車は快適に飛ばす。中学生でいっぱいの附属中学前のホー
ムを通過し、沿線の小学生はこっちに手を振る。彼らにとってはこれが日常だ。
朝陽からは複線となり都市色が強くなり、その後市内中心部の地下鉄線へ。
権堂が長野の中心で、ここで降りる人もいる。そこから長野駅まではあっと
いうま。途中に駅があるのが信じられない。。JR長野駅はむかしは善光寺
を模した駅だったのに、今の駅はツマラナイ。
結局帰りは迷ったが行きと同じく、上田までしなの鉄道を使い戻る。電車は
学生が結構乗っている、大体2,3駅で降りるのだが、ボックス席で目の前に
座ってなにやら勉強をしていた女の子は篠ノ井から上田まで乗っていた。
結構遠くから通ってるんだなと思ったが、よく考えれば、埼玉から東京に
通うよりずっと近いんだよな(笑)
後は上田から新幹線で、高崎で再び乗り換えで帰る。計画ミスが結構あったし
思ったほどフリーキップを有効活用はできなかったが、一人旅は何とかなるし
気楽でいい。またどこか行こう、すぐにでも(笑)。

*1:稲荷山もあったのだが