ウェンディ&ボニー/Genesis

ジェネシス (紙ジャケット仕様)

ジェネシス (紙ジャケット仕様)

Amazonのおすすめ商品というのをご存知の方も
多いかと思うが、このサービスは自分が購入した
商品から似た傾向の商品をすすめてくれるため、
自分の知らない世界が見られる、CD探索に
とってありがたいコーナーである。
さて、そこで私が運良く出会うことが
できたのがこちらだ。
1969年作のこのアルバム*1はソフトロックの
範疇に入るようで確かに中身はそういうややお洒落な
雰囲気が漂っている曲も多いが、オルガンの音や鋭い
ベース音など、サイケな曲も収められている。
「Let Your Self Go Another Time」、「It’s
What’s Really Happning」のレコードのABそれ
ぞれのオープニング二曲はサイケポップロック
良作で、オルガンとビートの強さと穢れが感じられ
ないかわいらしいコーラスのアンバランスが絶妙。
A面は「By The Sea」に代表されるようなアコース
ティック・フォークでややボサチックというかラテンの
影響も感じられる。B面はベースをフィーチャー
した「Endless Pathway」やシド・バレット期の
ピンクフロイドに通じるような「Children Laghing」
などややサイケ色が強い変わった世界が見られる。
このグループ、ジャケを見ると男女のデュオかと
思ったが、よくよく見ると女の子二人。
当時17歳と13歳だそう。
サイケな時代背景といいこの危い年代の子が
ボーカルをとっていることといい、純粋さが
併せ持つ狂気みたいなものが垣間見られる
作品だと思う。ただ美しいだけではすまない。

*1:このグループ唯一のアルバム