今日の一枚「ジョン・コルトレーン/Blue Train」

前にも書いたが、ブルートレイン「さくら」と「あさかぜ」が
今月いっぱいで廃止される。
というわけで惜別の意もこめて題名そのものが「Blue Train」
というこのアルバムを聴くことにする。
タイトルと同名のオープニングナンバーは、ベースとドラムの
リズムは線路のジョイント音を思い起こすようなゆったりした
感じだが、コルトレーンのテナー・サックスはじめ3管ブラス
セクション*1は激しくそして早く動きまわる。そう例えるなら
食堂車*2
ゆっくり食事を楽しんでいる乗客と忙しい厨房スタッフみたいに
旅の中の静と同が同居する楽しさ、華やかさのようなものも
この曲から感じることが出来る。
もうひとつの「鉄系」(?)の楽曲「Locomotion」もテンポある
ナンバー。
いきなりのドラムがこの曲の行き先を予感させる。そしてテーマ
部分の、主軸のメロと交互に繰り返されるそれぞれのソロがまる
で蒸気のカマの前で闘っている機関士達の怒号が飛び交う機関室
のサマを描いたように聴こえる。
ピアノ・ベース・ドラムがこれまたスピード感を帯びていて良い。
寝台車にかかせない、夢見心地な気分に浸りたいのなら
「I’m Old Fashioned」がおすすめだ。

*1:リー・モーガン(トランペット)とカーティス・フラートロンボーン)とコルトレーン

*2:もうこれも風前の灯火