今日の一枚「ジリオラ・チンクェッティ/The Best of Gigliola Cinquetti」

ベスト・オブ・ジリオラ・チンクェッティ

ベスト・オブ・ジリオラ・チンクェッティ

カンツォーネ界の妖精」*1ジリオラ・チンクェッティ。通称オーラ。
60年代はこういう英語以外の洋楽ヒット曲というのが日本
では流行していたようだが、最近はかなり少ない気がする。
クレモンティーヌぐらい*2?あぁそういえば韓流を忘れてた…
コリアンはよく聴くね。
それはさておき、これはそんなオーラのベスト盤。
正直いうと、古くさい感じがぬぐえない曲ばかり。オーケスト
レーションのアレンジもクドい。声もやや低く太く、そこそこ
うまいタイプで私とはあまり相性は良くない。
しかし、この人の「雨」という曲はポップ史上にも燦然と
輝く名曲。よくCMでも流れるこの曲は耳にされたことの
ある方も多いだろう。
この曲の聴き所をいくつかあげる。
まずは前奏。雨音を表現するようなスタッカートの効いた
ピアノとベースの♪ドドレドミ♭ドファミ♭♪は非常にインパ
クトが強い。そういやマッチの「スニーカーぶるーす」
はこのフレーズを転調して拝借していたよなぁ。
そして、Bメロの明るい展開中でのラソ♯ソと下がりマイナー
にチェンジするベースライン、これが一瞬の晴れ間にまた雲が
かかってきたような不安定なドラマを紡ぎだす。
さらに、Cメロにもういちど新たにイタリアっぽい明るい
メロがくる、これが絶妙だ。
私もこの曲にひかれてこのCDを手に入れた。
後の曲はそこそこ。可憐な曲が多いのだがフレンチポップス勢
のほうが私にはクルなぁ。「夢見る想い」はその中では
抜けている。♪ののりたー♪*3はつい口づさんでしまう。
「ズン・ズン・ズン」はシルヴィ・バルタンのバージョンの方が
好きだ*4

*1:CDの帯より抜粋

*2:ヒットかどうか微妙だ

*3:空耳

*4:日本でヒットしたのはオーラのバージョンらしい