今日の一枚「ヘレン・メリル/Helen Merrill」

ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン

ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン

外は雨だし、個人的な事情で憂鬱な気分が続くこのところ。
明るいグッバイを聴いたのもその対処のひとつの面もあるの
だが、ちょっと渋めの曲を聴いて癒してもらうというのもまた
手だ。
という感じで手にしたのがこのアルバム。
情熱的な曲が多いのだが、ヘレン・メリルのボーカルって
ベターとからみついて心をデリケートに守って慰めてくれる
感じがするんだよね。
ただ結局それがしつこくて、うざったくなって、そういう人は
愛人的なポジションにいて欲しいという男のどうしようも
ない咎を誘発させる*1
有名な「You’d Be So Nice to Come Home To」が
スポットライトを浴びることが多いが、このアルバム
鬱なときに聴くと、「Don’t Explain」、「Yesterdays」
「Born To Be Blue」といった感傷的なウタにシビレル
クリフォード・ブラウンのトランペットがまたグ”ザ”っ
と涙腺を突くんだよな。
でも、「Don’t Explain」ってドメスティック・バイオレンス
っぽい詩だよな。都会的な病は50年以上も前から脈々と
続いているんだなぁ、と思うとまた憂鬱だ。
ラストの「S’Wonderful」の気持よさで全てを吹き飛ばしたい
所だが、今日はダメだな。

*1:あー私のキャラにあまりないことを言ってるなぁ、でもそういう気になる魔術がこのアルバムにはある